【参考訳】PrometheusのGraduationをCNCFが発表

【参考訳】PrometheusのGraduationをCNCFが発表

【参考訳】PrometheusのGraduationをCNCFが発表

最終更新日 2022年2月4日

概要

CNCF(Cloud Native Computing Foundation)のブログで、オープンソースの監視ツール Prometheus のプロジェクト成熟度が、incubation から graduation へと移行したとの発表がありました 。 内容理解に役立つよう、翻訳しましたので、参考程度にお読みいただければと思います。

Prometheus の Graduation をクラウド・ネイティブ・コンピューティング・ファウンデーションが発表

2018年8月9日 By Kristen Evans

広く採用されているオープンソースの監視と通知ツールは、クラウド・ネイティブのリーダー達 DigitalOcean、Red Hat、SUSE、Weaveworks によって使われています

カリフォルニア州サンフランシスコ、2018年8月9日、Kubernetes や Prometheus のようなオープンソース技術を支援するクラウド・ネイティブ・コンピューティング・ファウンデーション(CNCF)は、Prometheus が Kubernetes に続き、2つめの graduate (次の段階に進む)プロジェクトとになったとの発表を、本日の PromCon (監視システムが専門の定期的な Prometheus カンファレンス)で行いました。インキュベーションからグラデュエーション への成熟度の移行には、プロジェクトが導入にむけて活発であり、ドキュメント化、構造化された管理手続き(ガバナンス)、コミュニティの持続性と包括性に対する強い献身(コミットメント)を実証する必要があります。

「2012年に始まった Prometheus はオープンソースの監視ツールとして上位の1つに数えられるようになった、エンタープライズが構築する現代的(モダンな)クラウド・ネイティブ・アプリケーションのための選択肢です。」とCNCF の COO 、Chris Aniszczyk は述べます。「CNCF の2番めのプロジェクトとして導入されて以来、Prometheus は活発な開発者とユーザ・コミュニティによって洗練され、TOC(訳者注:CNCF の技術評価委員会)の全面的な信任の元、プロジェクトがグラデュエートします。Prometheus コミュニティから OpenMetrics(オープン・メトリクス) へとスピンアウトし、こちらが Prometheus exposition フォーマットを採用し、業界標準(デファクト)の仕様に発展するために活動するため、これが成熟度の証であると私たちは感激しています。」

Prometheus は当初、2012 年に SoundCloud によって開発され、後の 2016 年 5 月に CNCF に対して寄付されました。プロジェクトは CNCF のインキュベーション段階に入って依頼、大小含めて 30 回の公式リリースを経ています。

「プロジェクトが CNCF 公式プロジェクトのグラデュエーションへ移行するにあたって、プロジェクトの大きなサポーター、創始者、エンドユーザでもある SoundCloud は、Prometheus チームに対しお祝いを申しあげます。」と SoundCloud のインフラストラクチャおよびコア・エンジニアリング副社長(VP)の Jake Maizel は述べました。「Prometheus は監視と通知の実践を多くの会社にもたらしました。そして、プロジェクトは公式なグラデュエーションによって更に発展するでしょう。関係者のすべての皆さん、おめでとう!」

Prometheus は現在、約 20 名の活発なメンテナ、1,000 以上の貢献者(コントリビュータ)、13,000 以上のコミットがあります。そして、この成長の元となっているのはユーザが主体であり、とりわけ ShuttleCloud、Datawire、DigitalOcean、Weaveworks、ShowMax、iAdvize、Uber が挙げられます。

「CNCF の一部となって以来、Prometheus は現代の(モダンな)インフラストラクチャ・スタック(システム基盤層)において本質的な要素になりました。また、クリティカルなアプリケーションの監視を構成する手法として役立ちます。」と Prometheus プロジェクトの共同創始者 Julius Volz は述べました。「Prometheus のグラデュエートは非常に光栄です。そして、私たちのコミュニティの維持と成長のため、CNCF との協働に期待しています。」

Prometheus のマイルストーンと CNCF における立場については、こちらの ブログ をお読みください。

「クラウド・ネイティブ産業と Kubernetes エコシステムにおいて、Prometheus は興味深くかつ利用されるオープンソース・プロジェクトです。これこそが、私たちが上流の開発に対する取り組みの改善を続けており、その1つがオープンソースの Prometheus Operator です。」と Red Hat の OpenShift プリンシパル・プロダクト・マネージャ Rob Szumski は述べました。「私たちのお客さまは Prometheus 同様、多くのプロジェクトに対して常に機能に対する厳格な品質を期待しています。私たちのお客さまから申し出があれば、私たちはチームを越え、この品質の提供に役立つ働きをします。」

「エンタープライズのお客さまにオープンソースの解決策(ソリューション)を提供するにあたり、SUSE は様々な要求に耐えうる高度な監視機能を提供するのに Prometheus を使います。」と SUSE CTO の Thomas Di Giacomo は述べました。「Kubernetes や他の分散システムと同じように、これはクラウド・ネイティブ・コンピューティング・ファウンデーションのプロジェクトを大きく補完します。コミュニティの成熟、広範囲の利用例をもたらす Prometheus の価値は、技術面において今日のグラデュエーションは当然のこと認識しています。」

また、インキュベーティング(熟考)段階から正式にグラデュエートする(次の段階に進む)にあたり、CNCF の 行動規範(Code of Conduct) を導入します。これは独立したセキュリティ監査を実施し、コミュニティの成長のために自身の 運営組織(ガバナンス) を定義します。加えて、Prometheus はコア・インフラストラクチャ・イニシアティブの ベスト・プラクティス・バッジ を取得しました(かつ維持します)。2017 年 6 月 23 日に始まった CII バッジ にあるものは、コード品質とセキュリティのベストプラクティスに対するコミットメントが継続しています。

Prometheus の背景

システムとサービス監視フレームワークは、指定された感覚で設定対象からメトリクス(監視上の指標)を収集します。そして、評価ルール式に基づいた結果の表示や、監視対象の状況が真(true)いなった時をトリガとした通知を行います。すべてのコンポーネントは Apache 2 ライセンス の下にあり、プロジェクトに対するアクティブな貢献者は自らによって選ばれているように見えます。ダウンロード、ドキュメント、改良にあたっては、https://github.com/prometheushttps://prometheus.io/、https://twitter.com/PrometheusIO をご覧ください。

追加リソース

原文